「大地、海、四季、食材、食物連鎖、命、作り手、風土を知恵に変えた先人の知恵。
すべてが織りなす奇跡と軌跡。ありがとうと心から味わえる食をとどけたい。」
糀醗酵研究所は、2015年にお味噌の製造販売から始まりました。
お味噌を仕込んでいると、ふと先人がどのように食と向き合ってきたか気付かされることがあります。
まだ電気もガスもない時代から、長い冬を乗り越えるため保存食として各家庭で作られていました。
日本には四季がありますが、味噌作りは秋に大豆が収穫された後、雑菌が繁殖しにくい冬に仕込みをします。
樽に入った味噌は春から夏へと少しずつ気温の上昇に合わせてゆっくりと醗酵をすすめ、秋頃には食べ頃になります。
食材の少ない冬には、味噌が重要なタンパク源でした。
上手に四季の変化と向き合い、厳しい自然の中から先人が命を繋いできた知恵そのものなのだなと感じます。
そして、忘れてならないのが自然の営みです。
畑で野菜を育てられるのも土壌や気候、微生物、虫たちがそれぞれに相互作用しながら栄養を行き渡らせてくれているからです。
栄養豊富な魚が育つには森で育つ森林と土壌のミネラルが豊かであることが関係しています。
海や森、この豊かな環境があるのは太陽と地球が自転によって回っているから。当たり前にあると思っていたことが、実は
それは当たり前ではないことにお味噌を作りながら考えさせられるのです。
有ることが難しいと書いて「有難う」。
地球や、自然環境、さまざまな生きもの、食材、作り手の方たちに敬意を表してArigato Gateと名付けました。
豊かな自然とたくさんのありがとうを未来の子どもたちへと繋いでいくことが最終的な目標です。